田七人参は、ウコギ科に属するサンシチニンジンのことで、高麗人参の仲間となる植物でもあります。

 

田七人参にはどのような効果があるのでしょうか?

 

生薬などで利用されるのは根の部分ですが、見た目はゴツゴツとしています。性味は甘味となるのが特徴ですが、高麗人参と同様に後から少しだけの苦味を感じる形です。五性の分類では温性となるため、冷えた体を温めて、枯渇している気力を補う働きがあります。

 

原産地は中国の南部で、収穫までは3年から7年を期間を要するために、サンシチニンジンという正式名が付けられました。田七人参とも呼ばれるのは、広西省の田陽などの地域でも生産され、田の字が当てられるためです。生薬としての利用の歴史は浅いために、古代中国の本草書には記載がありません。明代の本草綱目で初めて掲載されてからは、薬効の研究が盛んに行われるようになり、日本でも使われるようになりました。

 

田七人参は、漢方的な考えでは肝臓や胃に入り、体全体の自然治癒力を高める働きがあります。漢方の考えでは、肝臓は血液を貯蔵して送り出す器官となるため、肝臓の働きを助ける田七人参は貴重な存在です。肝臓に持病がある人が愛用する場合にも、有効な働きをしてくれます。お酒の飲み過ぎの習慣がある人が使う場合にも、肝機能を保護して、血の巡りを改善させる効果が働きます。

 

田七人参に含まれるサポニンは、高麗人参と同様に血の流れを促進させて、止血の効果も引き出します。血流を良くすることは、漢方では活血とも呼ばれ、補血の作用を併用させて治療が行われてきました。気を補う点では、高麗人参のほうが優れていますが、血液の健康を維持するためには田七人参のほうが勝っています。両方ともにウコギ科の薬用植物ですが、生育環境などの違いによって、薬効に変化が出るのは興味深いことです。

 

田七人参の仲間となる植物には、西洋人参などもありますが、使う場合には体質に合わせることが大切です。田七人参は五臓のうちの肝臓との親和性が特に強いことを理解して、用法や用量にも配慮しながら使えば、本来の効き目を発揮します。